「 2006年12月 」 の記事一覧

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対照的な親子

608 1/2 sage 2006/11/30(木) 14:20:28 ID:FJglmpQh
休日の夕方の電車内でのこと 

座席には空きが無く私を含め4、5人が立っていた車内へ
おもちゃ屋の袋を提げ10歳ぐらいの男の子を連れた母親が乗り込んできた。
 子 「ママァ~ 疲れたぁ~ 座りたいよぉ~」
 母 「そうねぇ 荷物をって歩いてきたからクタクタねぇ・・
    でも席が空いてないけれど誰か代わってくれるでしょう・・・」
と強気な発言をしながら周りを見渡したが、あまりの言い草のためか
すぐに席を譲ってくれる人は現れなかった。 
すると「づかれたぁ~ 座りたいぃ~」と子供が我侭の連発を始めた。

見かねたOLさんらしき人が「どうぞ ここに座りなさい」と子供に席を譲ってあげたのだが
子供はOLさんにお礼もせずすぐさま座りDSを出して元気に遊び始め、
母親はOLさんに軽く頭を下げたのみで子供に「ほ~らね」と言った。


609 2/2 sage 2006/11/30(木) 14:22:49 ID:FJglmpQh
あきれながらその親子を見ていたら次の駅で、やはり同じおもちゃ屋の袋を提げた
明らかに最初の子よりも年下と思われる6、7歳の男の子と父親が乗ってきた。
父親は周りを見てから子供に向かって
 父 「電車に乗ったらお家はもう少し、ちょっと疲れてるけど座れなくてもがんばろう」
 子 「うん 今日はオモチャ買ってもらって、うれしくていっぱい元気があるから大丈夫!」

こりゃまたさっきのと対照的な親子だなと見ていたら、その子の前に座っていたおばさんが
「坊や よかったらここに座りなさい?」と言ってくれたのだが
 子 「ありがとう でも子供は運賃を半分しか払ってないから座れないときはガマンするんだよ」
 父 「お気遣いありがとうございます。でもすぐ降りますし、うちの子は大丈夫ですから」
と笑顔でおばさんに答えた。

おばさんは「坊やは 偉いわねぇ」と言いながら先に乗ってきた親子と見比べていた。
初めから事の成り行きを知っている乗客たちもクスクス笑いながら先程の親子を見ていた。

  あいかわらずDSに夢中な子供と、真っ赤な顔をしてうつむいている母親を

結局DS母子は次の駅で降りたのだが、父子は2駅後に私が降りるときも乗っていた
父子二人で座りながら。



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ごめんね、じいちゃん

16 名前: 1/2 投稿日: 2006/11/30(木) 18:09:12 ID:aZNYGyBc
高1の時にじいちゃんが死んだ。
昔はじいちゃん大好きでじいちゃんちにいくのが楽しみだった。
優しかったし、医者だったから俺が喘息の発作起こした時は夜でも診てもらった。
でも、大きくなるうちにじいちゃんちに行く足が遠のいた。
別に嫌いになったわけじゃなくてただ億劫だった。
そのうちにじいちゃんはボケてしまい、ますます億劫だという気持ちが強くなった。
ある日父親から「じいちゃん、そろそろダメかもしれないから顔見みせとくか?」って聞かれ時、凄く後悔した。
なんでそんなことになるまで会いに行かなかったんだって思った。
学校から帰ったら行くと約束をして家を出た。
授業が終わって、部活の用意しながらHRが始まるのを待ってる時に、先生が教室に入ってきて小さな紙切れを渡された。
紙切れには「おじいさんが死んだから、すぐ帰りなさい」って書いてあった。
見たときはなんか呆然としてて、とりあえず友達に部活休むわって言いに行かなきゃなーって考えてたんだけど、友達にあって「じいちゃん死んだから今日休む」って言おうとしたら口から言葉が出てこなかった。
何度言おうとしても「じいちゃんが・・・」までしか言えないでその場で泣き崩れてしまった。
友達は支えてくれて「もういいから」って言ってくれた。


17 名前: 2/2 投稿日: 2006/11/30(木) 18:09:43 ID:aZNYGyBc
じいちゃんのうちに行くまでのことは本当になんにも覚えてない。
久しぶりに会ったじいちゃんは痩せてた。
俺の思い出の中のじいちゃんは恰幅が良かったから、自分が長い間会わなかったんだということを思い知った。
ひたすら悲しかったけど、涙は出なかった。
その日、伯父さんが挨拶をしたときにこんな話をしていた。
じいちゃんは開業医だったから、伯父さんと父は小さい時から医者の息子ってことで金持ちなんだろうって目で見られた。
実際は、じいちゃんは患者さんに金がないときは診療代の支払いを待ったりして、裕福とは言えなかった。
そんな感じでじいちゃんはとにかく人に優しくて、人に怒った所をほとんど見たことがない。
ただ一度だけ、昔家を出てそれっきりだったじいちゃんの兄弟がじいちゃんに逢に来たときに、じいちゃんは「お前は誰だ!帰れ!」と怒鳴った。
あれだけ優しかった人が怒鳴ったのは、ずっと逢いに来ないでいた人間がのうのうと逢いに来たからだと。
そんな人だったから今夜、この中の誰かにも今日怒鳴りに行くかもしれない、と。
俺は怒鳴りに来てほしかった。どんなに怒られてもいいからじいちゃんに逢いたかった。
そして長い間逢いに行かなかったことを謝りたかった。
葬儀はやらずに、母校に献体に出して、骨は海に撒いてくれっていうのが遺言だったからじいちゃんの顔見たのはその日が最後だ。

ばーちゃんがじいちゃんは俺と一緒に自分の故郷へ旅行に行ったことを喜んでたって言ってくれた。
じいちゃん、俺もじいちゃんとの旅行楽しかったよ。それと、ごめんね。



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